こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 京都市の「地下鉄・バスIC24Hチケット」を紹介します(内容、値段、購入方法、利用方法)。
京都市内を、地下鉄やバスで安く移動したいけど、1日乗車券だともったいないという場合は、「地下鉄・バスIC24Hチケット」をチェックしてみてください。
これは、24時間版の乗り放題切符です。
1日乗車券は、何時から使い始めても、その日の最終便までしか使えませんが、「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、日付をまたいで24時間後まで使えるというものです。
2日間で半日ずつの京都滞在でも、お得に地下鉄やバスを乗り回すことができます。
また、利用には、ICカードのICOCA(イコカ)か、PiTaPa(ピタパ)が必要です。
ここでは、京都の「地下鉄・バスIC24Hチケット」の内容、値段、利用方法(使い方)、メリット・デメリットをまとめました。
京都市「地下鉄・バスIC24Hチケット」とは?
はじめに、京都の「地下鉄・バスIC24Hチケット」の内容、特徴から紹介していきます。
地下鉄とバスが「24時間」乗り放題!
京都市の「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、指定の日時から24時間(24hours)、地下鉄と対象の路線バスを乗り放題で利用できる切符です。
利用開始から、まるまる24時間後まで使えます。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の乗り放題範囲はこちら。
鞍馬、貴船、比叡山方面「以外」は、ほとんどカバーしています。
また、「京都駅~清水寺~平安神宮~銀閣寺」を運行している観光客専用の「観光特急バス」も利用できます(土日祝、お盆、年末年始運行)。
【地下鉄・バスの乗り放題範囲】
- 京都市営地下鉄の全線
- 京都市バスの全路線(観光特急バスも含む)
- 京都バスの指定区間(⇒範囲図)
- 西日本JRバスの「京都駅~栂ノ尾」(高雄・京北線)
※範囲の中と外をまたいで乗車する場合は、乗り放題の対象外になります。
※京阪バスは利用できません(対象外)。
例えば、今日の14時から使い始めると、明日の13時59分まで有効です。
1日乗車券だと、2日分必要ですが、「地下鉄・バスIC24Hチケット」なら、1回分で済んで経済的です。
ICOCA、PiTaPaの事前登録が必要
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の購入や利用には、ICカードの「ICOCA(イコカ)」または「PiTaPa(ピタパ)」が必要です。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、その情報をカードに書き込む方式になっています。
「モバイルICOCA」(Android / Apple Pay)も使えます。
ICOCA(カード)、PiTaPaを持っていない場合は、先に入手してください。
ICOCAは、JR西日本、関西の私鉄、地下鉄の駅ですぐに買えます。PiTaPaは入会申込書の提出が必要で、発行までに数週間がかかります。
後述しますが、観光客など、京都にめったに来られない人は「モバイルICOCA」の利用がおすすめです。スマホに無料でダウンロードできます。
そして、使うICOCA、PiTaPaを、あらかじめ「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」に利用登録します(モバイルICOCAの場合も必要)。
その手続きは簡単です(後述します)。
「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」とは、ICOCA、PiTaPaで地下鉄やバスを利用すると、ポイントが貯まるサービスです。
貯まったポイントは、1ポイント=1円として、電車やバスの乗車や買い物の支払いに使えます。詳しくは公式サイトで確認ください(記事の最後にリンクがあります)。
京都・乗り放題「地下鉄・バスIC24Hチケット」の値段は?
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の値段はこちら。
大人 | 1,100円 |
子供 | 550円 |
ちなみに、地下鉄とバスの通常運賃(1回乗車)は、こんな感じです。
普通運賃 | 大人 | 子供 |
地下鉄1区(初乗り) | 220円 | 110円 |
地下鉄2区 | 260円 | 130円 |
地下鉄3区 | 290円 | 150円 |
地下鉄4区 | 330円 | 170円 |
地下鉄5区 | 360円 | 180円 |
バス(均一区間) | 230円 | 120円 |
観光特急バス(均一) | 500円 | 250円 |
【地下鉄の運賃例】
京都駅~国際会館駅 | 290円 |
京都駅~四条駅・烏丸御池駅 | 220円 |
京都駅~竹田駅 | 260円 |
京都駅~太秦天神川駅 | 260円 |
京都駅~醍醐駅 | 330円 |
京都駅~六地蔵駅 | 360円 |
【バスの運賃例】(距離制区間)
京都駅~大原 | 630円 |
出町柳~大原 | 490円 |
国際会館駅~大原 | 400円 |
このように、「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、24時間の内に、おおむね4回以上利用すれば、お得になります。
京都「地下鉄・バスIC24Hチケット」の支払い方法は?(要注意)
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の代金は、ICOCA、PiTaPaで支払います。
でも、購入の際に、全額を払うのでなくて、地下鉄やバスに乗るたびに、ICOCAやPiTaPaで、いったん通常どおりに運賃を支払います。
そして、使用開始から24時間後に、支払った運賃の合計額に応じて、次のように取り扱われます。
24時間で合計1,100円以下の場合 | 利用した分だけの支払い。1回も乗らなかったら支払い無し。 |
24時間で合計1,100円を超えた場合 | 超えた金額を「ポイント」で後日還元 |
要は、乗った分だけ支払って、もし「地下鉄・バスIC24Hチケット」の値段を超えたら、その分は、あとでポイントで返ってくるということです。
1日乗車券だと、値段分を乗らなかったら損ですが、「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、そういうことがありません。
【例1】バスに7回乗車した場合
24時間で支払った運賃 | 230円×7回 | 1,610円 |
還元ポイント | 1,610円-1,100円 | 500ポイント=500円分 |
【例2】地下鉄の220円区間を1回、290円区間を2回、バスを4回乗車した場合
24時間で支払った運賃 | 220円×1回+290円×2回+230円×4回 | 1,720円 |
還元ポイント | 1,720円-1,100円 | 620ポイント=620円分 |
このように、「地下鉄・バスIC24Hチケット」では、乗れば乗るほど、一時的とはいえ、出費が増えていきます。
特にICOCAなら、残高が減っていき、時にはチャージ(入金)も必要になるので、利用中のお得感はありません。
それに、チケット代を超えた分は、現金ではなく「ポイント」で還元です。不便、不都合に感じる人もいるはずです。
京都・乗り放題「地下鉄・バスIC24Hチケット」の利用方法(使い方)は?
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の利用は、次のような流れになります。
- 「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」に登録(最初だけ)。
- 「一日券サービス」に登録(IC24Hチケットを使う前に)。
- ICOCA、PiTaPaで地下鉄やバスを利用。
- 翌月以降、還元ポイントをチャージ(ICOCAカードの場合のみ)。
「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」に登録します。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の購入・利用には、「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」への登録が必要です(初回のみ)。
登録の手続きは、下記の場所でできます。お金はかかりません。
- インターネットの「もえポっ特設サイト」
- 京都市営地下鉄各駅の券売機
- 京都市バス洛西営業所のチャージ機
登録の際には、次のような項目があります。
- ICOCA、PiTaPaのカード番号
- 名前(カタカナかローマ字)
- 電話番号(固定電話OK)
- 生年月日
- (インターネットの場合)メールアドレス・パスワード(4桁の暗証番号)
- 自宅の郵便番号
インターネットの「もえポっ特設サイト」で、ICOCAカード、PiTaPaを登録した場合、6ヵ月以内に、地下鉄各駅の券売機か、市バス洛西営業所のチャージ機に、ICOCA・PiTaPaを挿入します。これで、正式に登録完了です。
なお、この手続きをやっていなくても、ポイントは貯まります。ただし、6か月経つと自動消滅してしまいます。
「一日券サービス」に登録します。
実際に、「地下鉄・バスIC24Hチケット」を使う場合は、使用開始の5分前までに、「一日券サービス登録」を行います。
利用開始日と時間(分単位)を指定するだけです。
費用はかかりません。
ICOCA、PiTaPaで地下鉄やバスに乗ります。
「一日券サービス登録」で指定した日時が来ると、自動的に「地下鉄・バスIC24Hチケット」の24時間の乗り放題タイムがスタートします。
この間は、事前登録したICOCA、PiTaPaで、地下鉄やバスに乗ります。
地下鉄は乗り降りの際に改札機に、バスは下車時に運賃箱のカード読み取り機にタッチします。
※一部のバス路線では、乗車時と下車時で2回タッチが必要です。
24時間の期限がきたら、乗り放題タイムは自動終了。「地下鉄・バスIC24Hチケット」も無効になります。
翌月15日以降にポイントをチャージします(ICOCAのみ)。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」を使い終わったら、乗った運賃が集計されて、翌月の15日に、ポイント(もえポっ)が還元されます。
ICOCAの場合、そのポイントを受け取るには、あなたのICOCAへの「チャージ(充填)」が必要です。
そのチャージは、京都市営地下鉄各駅の券売機、市バス洛西営業所のチャージ機で行えます。操作自体は簡単です。
おおむね1年以内なら、いつでも可能です(実際の期限は、還元の翌月から12か月後の末日まで)。
このICOCAへのチャージが完了後は、1ポイント=1円として、全国のICOCAに対応している鉄道・バスの乗車や、加盟店での支払いに使えます。
PiTaPaの場合は、ポイントをチャージする必要はありません。その分は、自動的に後日の請求に反映されます。
【まとめ】「地下鉄・バスIC24Hチケット」のメリット・デメリット
「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、以上のように、ちょっと独特です。ここで、あらためてメリット、デメリットをまとめてみました。
2日滞在なら1日券より便利でお得に使えます。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」のメリットは、観光などで2日間滞在する場合に、使い方次第で、1日乗車券よりも便利だったり、お得になることです。
1日目の午後から2日目の午後までとか、1日目の夜から2日目の夕方までとか、1日乗車券が合わなかったり、2日分必要だった期間を「地下鉄・バスIC24Hチケット」1枚分でカバーできます。
また、「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、ひとまずは乗った分だけの運賃を支払うので、お値段以上に乗らなくても、損にはなりません。
安いメリットをすぐに受けられません。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」の値段は、運賃に比べると、格安に設定されています。
しかし実際は、乗車するたびに、いったん運賃を支払わないといけません。
値段を超えた分は「ポイント」で戻って来るとはいえ、値段以上の予算が必要になります。しかも、ポイント還元は即日ではなくて、翌月半ばです。
このように、「地下鉄・バスIC24Hチケット」は、せっかくの安いというメリットを、すぐに受けられません。
現金ではなく「ポイント」で戻ってくるあたりも、人によっては気になるかもしれません。
観光客、旅行者はモバイルICOCAで。
「地下鉄・バスIC24Hチケット」を、特にICOCAカードで利用すると、翌月以降に京都の地下鉄駅でポイントをチャージする必要があるので、京都にそうそう来られない観光客や旅行者は使えません。
しかし、「モバイルICOCA」だと、スマホアプリ上で利用登録からWESTERポイントへの交換・チャージまでできます。
チャージしたポイントは、京都以外でも日本全国で、交通系IC対応の鉄道・バスの乗車や加盟店でに買い物に使えます。
京都「地下鉄・バスIC24Hチケット」公式サイト
「地下鉄・バスIC24Hチケット」や、「京都地下鉄・バスICポイントサービス(もえポっ)」の最新情報や利用登録は、公式の特設サイトで確認ください。
地下鉄・バス一日券との違い
一日券 | IC24Hチケット | |
形態 | 磁気カード | ICOCA、PiTaPaに搭載 |
事前登録 | 不要 | 必要 |
有効期間 | 利用当日の始発便から最終便まで。 | 指定の利用開始時間から24時間。 |
支払い | 購入時に先払い。 | 乗車のつど運賃支払い。後日精算でポイント還元。 |
利用範囲 |
|
|
コメント