こんな疑問にお答えします。
この記事の内容】
- 神姫バスのICカード「NicoPa(ニコパ)」を紹介します(特徴、買い方、使い方)。
兵庫県南部の神戸から西側の地域を走っている神姫バス(一般路線)を、安く乗りたいあなたは、「NicoPa(ニコパ)」の利用がおすすめです。
NicoPaとは、神姫バスオリジナルのICカード乗車券です。
神姫バスでは、ICOCA(イコカ)やPiTaPa(ピタパ)など全国共通の交通ICカードも使えますが、NicoPaはチャージ(入金)すると、1割の「おまけ」がつくのが特徴です。
たとえば、1,000円チャージすると、1,100円分使えます。つまり、運賃が実質1割引になるんです。
NicoPaは、「神戸三宮~USJ、ネスタリゾート神戸、神戸三田アウトレット、IKEA神戸」「姫路駅~姫路セントラルパーク、太陽公園」といった路線でも使えるので、地元民じゃない人も要チェックです。
同じ乗るなら、NicoPaがお得。
ここでは、「NicoPa(ニコパ)」の内容、買い方、使い方をまとめました。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」とは?
事前チャージ式の独自ICカード
あらためて、「NicoPa(ニコパ)」とは、神姫バスが独自に発行・運営している「専用の」ICカードです。
ICOCA(イコカ)やSuica(スイカ)と同じ方式(プリペイド)で、前もってカードに入金(チャージ)して使用します。
残高が無くなったり、不足したら随時、追加チャージ(積み増し)できます。
また、NicoPaに定期券を載せることもできます。
チャージすると割増金のオマケ付き
「NicoPa(ニコパ)」最大の特徴は、チャージしたときに、実際の入金した額にオマケ=割増金(プレミア)がプラスされることです。
その割増金は、NicoPaの種類で異なります。
NicoPaには、バスを利用する時間帯によって、「普通」と「徳用」という2種類があります。
種類 | 利用できる時間帯 | チャージ割増金 |
普通 | 終日 | 10% |
徳用 | 9時30分~16時の間に「降車」 | 25% |
「徳用」は、利用時間帯に制限がある分、割増金が多めになっています。
チャージ額と利用できる額(例)
チャージ額 | 普通 | 徳用 |
1,000円 | 1,100円 | 1,250円 |
2,000円 | 2,200円 | 2,500円 |
3,000円 | 3,300円 | 3,750円 |
なお、「普通」と「徳用」は、同じ1枚のカードで使い分けます。チャージできる金額は両方合わせて、20,000円までです。
ここで、NicoPaの実際の使用例をみてみましょう。
【例1】「姫路駅~姫路セントラルパーク」を2人で往復利用した場合(運賃は片道1人590円、「普通」で支払い)
通常 | 片道590円×2回×2人=2,360円 |
ニコパ利用で | 2,000円チャージ⇒2,200円分+160円現金 |
NicoPaは、複数人でも使えます。そして、チャージに割増金が付くので、160円の現金追加で済みます。
【例2】「神戸三宮~USJ」を利用した場合(運賃は大人片道700円、「普通」で支払い)
同行人数 | 通常 | ニコパ利用で |
2人で利用 | 700円×2回×2人=2,800円 | ニコパ2,000円(2,200円分)+現金600円=2,600円 |
3人で利用 | 700円×2回×3人=4,200円 | ニコパ3,000円(3,300円分)+現金900円=3,900円 |
4人で利用 | 700円×2回×4人=5,600円 | ニコパ5,000円(5,500円分)+現金100円=5,100円 |
このように、NicoPaは支払いに現金と組み合わせられるので、1回だけの利用でも、お得に、そして無駄なく使えます。
バスの乗り継ぎで運賃割引も
「NicoPa(ニコパ)」には、乗り継ぎ割引というメリットもあります。
バスからバスへ乗り継ぎ(のりかえ)した場合に、通常は両方の運賃がまるまる必要なところ、NicoPaを利用すれば、割引が受けられるというサービスです。
具体的には、NicoPaで1乗車目のバスを降りてから、60分以内に2乗車目のバスに乗ると、2乗車目の運賃から次の金額が自動的に割引かれます。
3乗車目は割引対象外です。
【2乗車目の運賃割引額】
大人 | 80円 |
子供 | 40円 |
※姫路市内の運賃100円区間が含まれる場合は、大人20円、子供10円割引。
例えば、姫路セントラルパークから書写山へ行く場合。
1乗車目 | 姫路セントラルパーク⇒姫路城大手門 | 590円 |
2乗車目 | 姫路城大手門⇒書写山絵ロープウェイ | 320円⇒割引後240円 |
60分以内に乗り換えができれば、路線が離れていても割引が適用されます。
1乗車目 | 姫路セントラルパーク⇒姫路駅 | 590円 |
(60分以内で姫路⇒三宮を移動) | ||
2乗車目 | 三宮駅⇒IKEA神戸 | 250円⇒割引後170円 |
姫路駅~三ノ宮駅は、JR新快速で40分。電車とバスの時刻を確認した上なら、ギリギリ可能です。
あと、同じ区間を往復する場合も、60分以内で折り返せば、帰りの運賃に乗り継ぎ割引が適用されます。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」はどこで使える?
「NicoPa(ニコパ)」は、チャージ額の割り増しや乗り継ぎ割引が魅力ですが、神姫バスと系列会社のバスでしか使えません。
JRや地下鉄など電車や他社のバス、コンビニやスーパーなどのお店で使えるところはなし。
NicoPaのデメリットといえます。
また、同じ神姫バスでも、一般路線バスはNicoPa対応になっていますが、高速バスや空港バスは、一部の路線を除いて使えません。
※他社と共同運行している路線(三宮~有馬温泉など)の場合、NicoPaは神姫バスの便のみで使えます。
NicoPaが使える路線
以下は、NicoPaが「使えそうで使えない」神姫バスの路線です。注意してください。
NicoPaが使えそうで使えない路線
※NicoPaが使える路線の最新情報は公式サイトで確認ください(最下方にリンクがあります)。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」の買い方は?(購入方法)
NicoPaが買えるところ
「NicoPa(ニコパ)」は、下記の取扱窓口で購入できます。
支払いは、現金のみです。
|
※それぞれ営業時間、休業日に注意してください(公式サイトで確認できます)。
「無記名式」と誰でも使える「記名式」
NicoPaには、個人情報を登録しない「無記名式」のものと、登録する「記名式」のものがあります(定期券は記名式)。
記名式の場合、カードの表面に小さく名前が印字されます。一般的には、その名前の本人しか使えませんが、NicoPaの場合、定期券を含めて、誰でも使えます(使いまわしOK)。
あと、紛失したとき、無記名式はどうしようもないですが、記名式なら再発行が可能です。このため、不都合なければ、記名式での購入をおすすめします。
記名式を買う場合は、窓口にそなえつけてある「購入申込書」を記入して提出します。このときは、特に本人確認書類は要りません。
【記入が必要な個人情報の項目】
- 氏名
- 性別
- 生年月日
- 年齢
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス(任意)
※子供用(子供運賃支払い専用)と障碍者用のNicoPaもあります。これらは記名式で本人使用に限られます。
NicoPaの値段
「NicoPa(ニコパ)」を新規購入する際の値段は、最低2, 000円です。
希望すれば、1,000円単位でチャージを増やして、20,000円まで可能です。
ただ、最初はカードの保証金(預り金:デポジット)として、500円がかかります。
これは、NicoPaを解約(カードを返却)すると戻ってきます。
例えば、2,000円で購入すると、実際に運賃に使える金額はこのようになります。先述の割増金(普通10%、徳用25%)はちゃんと付きます。
購入額 | 保証金 | 入金種類 | 利用できる金額 |
2,000円 | 500円 | 普通 | 1,500円+150円=1,650円 |
徳用 | 1,500円+380円=1,880円 |
保証金(デポジット)を0円にする方法
NicoPaに限ったことではないですが、ICカードは、だいたいどこでも最初に保証金(デポジット)を取られます。
解約すると戻って来るとはいえ、なんか損した気分になるものです。
でも、NicoPaには、この保証金を0円にできる方法があるんです。
それは、NicoPaを申し込みの際に「ニコパクラブ」に入会することです。
そうすれば、保証金なしで、購入金額をまるまる運賃に充てられます。
【ニコパクラブに入会した場合】
購入額 | 保証金 | 入金種類 | 利用できる金額 |
2,000円 | 0円 | 普通 | 2,000円+200円=2,200円 |
徳用 | 2,000円+500円=2,500円 |
「ニコパクラブ」とは、兵庫県内中心に対象の店舗や施設、約900か所で料金の割引などが受けられる会員制の優待サービスです。
会費などのお金はかかません。
優待の対象先は、神戸新聞の読者向け「ミントクラブ」と共通になっています(一部除く)。
この「ニコパクラブ」に入会するには、NicoPaの「購入申込書」にチェックするだけです(メールアドレスの登録も)。
「ニコパクラブ」は、得することはあっても、損はないので、入会をおすすめします。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」の使い方は?
カードにチャージ
NicoPaで運賃を支払うには、前もってチャージ(入金:積み増し)が必要です。
追加のチャージは、下記の場所で「1,000円単位」で、残高合計20,000円までできます。
取り扱い窓口 ※営業時間・休業日に注意。 |
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自動チャージ機 |
|
バス車内(運転手) | 1,000円単位で3,000円まで。千円札しか使えません。 |
このチャージの際に、NicoPaならではの手続きとして、「普通」と「徳用」のどちらにするかを種類を指定しないといけません。
「普通」を1,000円分と「徳用」を2,000円分と、混ぜてもOK。
「普通」と「徳用」それぞれの残高は、NicoPa取扱窓口や自動チャージ機、バス車内の読み取り機で確認できます。
バスの利用
NicoPaで実際にバスを利用する際は、乗るときと降りるときの「2回」、車内のカード読み取り機にタッチします。
NicoPaの場合、残高0円でも乗車できます。
そして、実際の運賃は、降りるときにNicoPa残高から引かれます。
その時点が9時30分~16時で、「徳用」の残高があれば、そこから自動的に精算されます。
もし、残高が無かったり、不足していたら、足らず分を現金で補うか、運転手に申し出て、追加チャージしてから支払います。
また、同行者がいる場合は、1枚のカードで複数人分(最大31名分)を一緒に支払うことも可能です。
大人と子供の組み合わせでも大丈夫です。
支払いの際に、運転手に人数を伝えるだけでOK。
ただし、全員が同じ区間を乗車する場合に限ります。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」の解約・払い戻しは?
「NicoPa(ニコパ)」が要らなくなったら、上記の発売窓口でいつでも解約できます。
その際、本人確認書類(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど)が必要なので、忘れず持参してください。
解約にあたって、カードに残高がある場合、払い戻ししてもらえますが、割増金相当分と手数料(210円、定期券は520円)が差し引かれます。
なお、手数料は「普通」「徳用」それぞれの残高に対して発生します。
このため、残高が210円以下なら、返金はありません(捨てるしかない)。残高はできるだけ使い果たすようにした方がいいです。
購入時に保証金(デポジット)を払っていたら、もちろん返金されます。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」公式サイト
「NicoPa(ニコパ)」についての最新情報は、神姫バスの公式サイトで確認ください。
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