こんな疑問にお答えします。
【この記事の内容】
- 関西のご当地ICカードを紹介します。
電車やバスに乗るICカードといえば、関西では全国系のICOCA(イコカ)やPiTaPa(ピタパ)が主流です。
でも、一部の交通機関では、そこでしか使えない独自のICカードも発行しています。
それには、ICOCAやPiTaPaよりもお得なメリットがあるんです。
使えるところは限定的ですが、地元民でなくても、うまく活用すれば、交通費の節約が期待できますよ。
ここでは、関西で発行されている独自の交通ICカードをまとめました。
関西の独自ICカードは8種類
関西では、下記の交通機関で独自のご当地ICカードを発行しています。現時点で8種類あります。
- 伊丹市営バス「itappy(イタッピー)」
- 和歌山バス「kinoca(キノカ)」
- 奈良交通「CI-CA(シーカ)」
- 高槻市営バス「Tsukica(ツキカ)」
- 南海バス「なっち」
- 神姫バス「NicoPa(ニコパ)」
- 阪急バス・阪神バス「hanica(ハニカ)」
- 嵐電「らんでんカード」
※五十音順
なかなか個性的な名前が並んでいますが、嵐電以外は、みんな路線バスのものです。
そして、どのカードも、あらかじめお金をチャージ(入金)しておいて使います(プリペイド方式)。
ICOCA(イコカ)やSuica(スイカ)などと同じです。
一部を除いて、各社の定期券を載せる(定期券と一体化)こともできます。
そして、購入はだれでもできます。
その際、保証金(預り金、デポジット)で1枚500円が必要です。これは、カードを返却(解約)したときに返金されます。運賃に充当できません。
返却(解約)はいつでもOK。
チャージした残高があるまま解約すると、手数料(200~220円)をとられますので、使い切ってからの方がいいです。
あと、利用方法は乗り降りの際に、カードを車内に設置してある読み取り機にタッチします。
1枚のカードで、複数人分の運賃も支払えます。その際は乗務員さんに申告します。大人と子供がまじっていても大丈夫です。
チャージの残高が不足したときは、車内などそれぞれの指定場所で追加入金(積み増し)できますし、不足分を現金で支払うこともできます。
関西ご当地ICカードの特長(メリット・デメリット)
チャージに割増金(プレミア)が付く!
上記のご当地ICカードを発行している交通機関では、ICOCAやPiTaPaなど全国共通カードも使えます。
それでも独自のICカードを使うのには、これらにはない魅力・メリットがあるからなんです。
それは、チャージ(入金)したときに、割増金(プレミア)=オマケがつくことです(一部除く)。
その割増金の額は、カードによりますが、チャージ金額の5~12%です。
例えば、ICOCAに1,000円をチャージしたら、使えるのは1,000円分ですが、独自ICカードだと、1,050~1,120円分使えます。
さらに、カードによっては、利用時間帯を限定して、割増金を増量(20%前後)するサービスも行っています。
同じチャージするなら、ICOCAやPiTaPaよりも、独自のカードにした方がお得なんです。
使えるのは自社だけ。
ICOCAやPiTaPaよりもお得なご当地ICカードには、デメリットというか、注意点が。
それは、どのカードも発行した交通機関の路線だけでしか使えないということです。
チャージした残高は、そこで使うしかありません。
また、コンビニやスーパーなどでの支払いにも対応していません。
自分ところの運賃支払い専用カードです。
この点は、全国の交通機関を利用できたり、加盟店で支払いできるICOCAやPiTaPaなどと違います。
関西各ご当地ICカードのあらまし
伊丹市営バス「itappy(イタッピー)」
兵庫県・伊丹市の市営バスでは、「itappy(イタッピー)」という独自のICカードを発行しています。
「itappy」は、チャージ金額の自由度が小さくて、2,000円、5,000円、7,000円の3つから選ばないといけません。
チャージすると、それぞれ200円、600円、1,000円の割増金(プレミア)がつきます。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「itappy」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
和歌山バス「kinoca(キノカ)」
和歌山市とその周辺で路線バスを運行している和歌山バス・和歌山バス那賀では「kinoca(キノカ)」という独自のICカードを発行しています。
「kinoca」の特長は、チャージの割増金(プレミア)が無いことです。
その代わりに、ポイント還元があります(ポイントサービス)。
毎月1日から末日までの利用金額に対しては通常5%、平日の10~16時と土休日の利用に限っては7%のポイントがつきます。
さらに、利用金額の合計が2,000円、5,000円、8,000円を超えるとボーナスポイントが加算されます。
こうして貯まったポイントは、1ポイント=1円として、翌月以降にバス代の支払いに使えます。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「kinoca」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
奈良交通「CI-CA(シーカ)」
奈良県の大手バス会社、奈良交通では「CI-CA(シーカ)」という奈良らしい独自のICカードを発行しています。
「CI-CA」のチャージには、「普通」と「ひまわり」という2通りがあります。
「ひまわり」でチャージした残高は、平日9:30~16:30と土休日ダイヤ運行日の終日に乗車したときしか使えません。その代わり15%の割増金(プレミア)が付きます。
、
「普通」の方は割増金10%で、残高は乗車時間など特に制約なく、いつでも使えます。
1枚の「CI-CA」に、「普通」「ひまわり」両方チャージして、乗車日や時間帯で自動的に残高を使い分けできます。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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「CI-CA」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
高槻市営バス「Tsukica(ツキカ)」
大阪・高槻市の市営バスでは、「Tsukica(ツキカ)」という独自ICカードを発行しています。
チャージすると、10%の割増金(プレミア)が付きます。
このほかチャージ以外の部分でも、毎日9:30~15:59の間に利用した場合の「昼間割引」や、バスとバスを60分以内に乗り継いだ場合の「乗継割引」があってお得です。
例えば、大人220円の運賃区間では、昼間割引で190円、乗継割引は2乗車目が120円になります。
※昼間割引と乗継割引と重なる場合は、どちらか安くなる方の運賃が自動適用されます。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「Tsukica」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
南海バス「なっち」
堺や泉南、河内長野など大阪南部や、橋本・高野山地区で路線バスを運行している南海バス、南海ウイングバス、南海りんくうバスでは、「なっち」という独自のICカードを発行しています。
「なっち」のチャージには、「普通精算」用と「昼割精算」用の2通りがあり、それぞれ12%、20%の割増金(プレミア)が付きます。
「普通精算」にチャージすると、その残高は時間や曜日に関係なくいつでも使えます。
「昼割精算」にチャージした残高は、平日10時~16時と土日祝(終日)の利用限定です。
1枚の「なっち」に、「普通精算」「昼割精算」両方でチャージしておくと、乗車日や時間帯に応じて、自動的に残高を使い分けできます。
なお、「なっち」定期券は発売されていません。
また、「なっち」には乗り継ぎ割引もあり、バスとバスを2時間以内に乗り継ぐと、1回につき運賃が大人50円、子供20円安くなります。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売価格 |
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割増金(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「なっち」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
神姫バス「NicoPa(ニコパ)」
神戸や姫路など兵庫県南部の広い範囲で路線バスを運行している神姫バスでは、独自のICカード「NicoPa(ニコパ)」を発行しています。
「NicoPa」にチャージした残高には、「普通」と「徳用」の2つの区分があります。
「普通」でチャージすると、10%の割増金(プレミア)がついて、その残高はいつでも使えます。
「徳用」の残高は、土日祝を含めた9:30~16:30に利用する場合に限られます。その代わりに、25%と高率の割増金がつきます。
1枚の「NicoPa」に、「普通」「ひまわり」両方チャージして、乗車日や時間帯で自動的に残高を使い分けできます。
あと、「NicoPa」の購入時に、「ニコパクラブ」というの会員制優待サービスに入会すると、デポジットの500円が無料になります。
※ニコパクラブの入会費や会費は一切かかりません。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「NicoPa」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
阪急バス・阪神バス「hanica(ハニカ)」
京阪神間で路線バスを運行している阪急バスと阪神バスでは「hanica(ハニカ)」という独自の共通ICカードを発行しています。
「hanica」にチャージすると、金額に対して8%の割増金(プレミア)が付きます。
ただ、チャージできる金額が、2,000円、3,000円、5,000円、10,000円の4つに固定されています。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売金額 |
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割増率(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「hanica」の最新情報やバスの路線図は公式サイトで確認ください。
嵐電「らんでんカード」
京都の四条大宮と嵐山、北野白梅町を結んでいる電車の嵐電では、「らんでんカード」という独自のICカードを発行しています。
「らんでんカード」のチャージは、2,000円単位です。その際。200円の割増金(プレミア)が付くので、1割お得です。
ただ、「らんでんカード」は、ICカードとしては珍しく、チャージ残高に有効期限があります。
最後にチャージした日から6カ月後の末日までに使い切らないと消滅してしまいます。しょっちゅう利用しない人は、特に注意が必要です。
利用できる路線 |
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種類 |
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保証金(デポジット) |
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チャージできる金額 |
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発売価格 |
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割増金(プレミア) |
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定期券の搭載 |
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発売場所 |
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その他 |
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「らんでんカード」の最新情報や電車の路線図は公式サイトで確認ください。
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