
こんな疑問にお答えします。
【この記事の内容】
- JR西日本の「快速うれしート」の内容、料金、利用方法(乗り方)を紹介します。
JR西日本の大和路線・おおさか東線、奈良線、神戸線の一部、山陽本線の広島地区で、快速電車の一部に、「うれしート」が設定されています。
これは、事前に座席を予約できる「指定席」です。
ここでは、その「快速うれしート」のサービス内容や運行区間、料金、乗り方とあわせてまとめました。

JR西日本「快速うれしート」とは?
「うれしート」は、JR西日本が関西と広島の快速電車で提供している有料の着席サービスです。
つまり、快速電車版の指定席です。
座席を前もって確保できるので、必ず座れます。特に始発駅ではなく、途中の駅から乗る人にメリットが大きいです。
「うれしート」を利用するには乗車券のほかに、後述する指定席料金が必要になります。
JR西日本「快速うれしート」の設定電車、運転区間、本数は?
指定席の「うれしート」は、下記の路線(区間)を走る快速電車に設定されています。
※2024年10月から運転区間と設定電車が増えました。
運転路線・区間 | 運行日 | 運行時間帯(本数) |
加茂駅・奈良駅→(大和路線)→天王寺駅【区間快速・大和路快速】 | 平日 | 奈良駅発6~7時台(3本) |
土休日 | 奈良駅発7~9時台(3本) | |
奈良駅→(大和路線)→久宝寺駅→(おおさか東線)→大阪駅【直通快速】 | 平日 | 奈良駅発6~7時台(4本) |
土休日 | 奈良駅発6~7時台(2本)、15~16時台(2本) | |
JR難波駅→天王寺駅→(大和路線)→奈良駅【快速】 | 平日 | JR難波駅発17~20時台(5本) |
大阪駅→(おおさか東線)→久宝寺駅→(大和路線)→奈良駅【直通快速】 | 平日 | 大阪駅発17~20時台(4本) |
土休日 | 大阪駅発10~11時(2本)、17~18時(2本) | |
奈良駅→(奈良線)→京都駅【区間快速・快速】 | 平日 | 奈良駅発6~7時台(3本) |
網干駅・姫路駅→(神戸線)→大阪駅【快速】 | 平日 | 姫路駅発6~7時台(4本) |
岩国駅→(山陽線)→広島駅【通勤ライナー・シティライナー】 | 平日 | 岩国駅発6時台(1本) |
土休日 | 岩国駅発15~16時台(2本) |
このように、現在のところ、すべての快速電車に「うれしート」が設定されているわけではありません。
路線や運転本数も限られているので、利用する際は注意が必要です。
指定席「快速うれしート」の定員は?車内の設備は?
「快速うれしート」は、進行方向に対して一番後ろの車両に設けられます。
そして、専用の車両ではなく、1両のうちの座席の一部分を割り当てるかたちです。
定員(座席数)は、路線によって16~20人(席)です。
【例】大和路線・おおさか東線の「うれしート」
一般の区画とは、天井から下げた「のれん」で仕切られています。
このため、「うれしート」の座席は一般のものと全く同じで、Wi-Fiなど特別な設備もありません。
JR西日本「快速うれしート」の指定席料金は?
「快速うれしート」に乗るには、運賃とは別に、下記の指定席料金が必要です。
金額は、乗車区間に関係なく一律です。子供も同じ。
大人ひとり片道 | 通常期 | 閑散期 | |
通常の指定席券(紙で発券) | 530円 | 330円 | |
チケットレス指定席券(ネット購入) | 300円 |
通常の指定席券は、利用する日が「通常期」か「閑散期」によって料金が変わります。
「閑散期」にあたるのは下記の日付で、それ以外は「通常期」。
200円も違うので、購入する際は注意が必要です。
【閑散期】(2024年4月~2025年2月)
4月 | 8~11日、15~18日、22~25日 |
5月 | 7~9日 |
6月 | 3~6日、10~13日、17~20日、24~27日 |
7月 | 1~4日、8~11日、16~18日、22~25日 |
8月 | 26~29日 |
9月 | 2~5日、9~12日、17~19日、24~26日、30日 |
10月 | 1~3日 |
11月 | なし |
12月 | 2~5日、9~12日、16~19日、23~25日 |
1月 | 6~9日、14~16日、20~23日、27~30日 |
2月 | 3~6日、12日、13日、17~20日、25~27日 |
「チケットレス指定席券」とは、スマホなどからインターネットで購入して、紙で発券しない切符です。
あなたのスマホがそのまま切符(指定席券)になります。
値段は時期に関係なく一律。しかも通常より安いので、乗るならチケットレスがおすすめ。
例えば、奈良駅から大阪駅まで「快速うれしート」を乗った場合、これだけの金額がかかります。
運賃(乗車券) | 指定席料金 | 合計 |
820円 | 530/300円 | 1,350/1,120円 |
【参考】関西私鉄の有料着席サービス料金
参考までに、ほかの有料着席サービス(=指定席)の値段を挙げてみました(大人片道)。
「うれしート」のおおむね相場だといえます。チケットレス指定券だと割安です。ただ、設備が普通。。。
指定席料金 | 料金の例 | |
JR「快速うれシート」 | 530円/300円 | 奈良~大阪(47.0km):530円 |
JR新快速「Aシート」 | 600円/840円 | 明石~京都(95.3km):600円 網干~野洲(170.7km):600円 |
近鉄特急 | ~40km:520円 41~80km:920円 81~140km:1,340円 |
難波~大和八木(36.8km):520円 難波~名張(69.2km):920円 |
南海サザン | 520円 | 難波~和歌山市(64.2km):520円 |
泉北ライナー | 520円 | 難波~和泉中央(27.5km):520円 |
京阪プレミアムカー | 400円、500円 | 淀屋橋~枚方市(21.8km):400円 淀屋橋~出町柳(51.6km):500円 |
阪急京都線プライベース | 500円 | 梅田~河原町(47.7km):500円 |
指定席「快速うれしート」の乗り方は?(利用方法)
「快速うれしート」の利用に必要なもの
繰り返しになりますが、「快速うれしート」の利用には、乗車券と指定席券が必要です。
- 運賃(JRの乗車駅から下車駅まで)⇒乗車券(普通の切符)、定期券、ICカード(ICOCA、PiTaPaなど)、一部の企画切符(トクトクきっぷ)
- 指定席料金(うれしート利用区間)⇒指定席券、チケットレス指定席券
指定席券は、前もって乗車するまでに、駅やインターネットで購入しておきます(後述します)。
「快速うれしート」乗車当日の流れ
「快速うれしート」の乗り方は、新幹線や特急列車の指定席と同じです。
知らない人のために、簡単に紹介します。
「うれしート」の利用当日、JRに乗る駅では、乗車券や定期券、ICカードなどで改札機を通って入場します。
その駅が快速電車の停まらない駅なら、停車駅へ移動します。
「うれしート」に乗車駅では、電光表示板などでのりばを確認して、予約した快速電車が到着するホームで待ちます。
「うれしート」は一番後ろの車両です。足元にも表示があります。
乗車する快速電車が到着したら、乗り込んで指定席券に記されている番号の座席に座ります。
あとは、下車する駅まで、好きに過ごします。
途中で、乗務員が「切符を拝見」に回ってきたら、乗車券と指定席券の両方を見せます。
快速電車を降りたら、「うれしート」の指定席券はもう要りません。
下車駅では、乗車券類を自動改札機に通して(ICカードはタッチして)、外へ出ます。
「快速うれしート」指定席券の買い方は?(購入方法)
「快速うれしート」の指定席券は、利用する日の1ヶ月前の午前10時から当日の出発時刻まで、下記の方法で買うことができます。
- 駅の「みどりの窓口」「みどりの券売機」で購入。⇒通常の指定席券
- インターネット予約サイト「e5489」で購入。⇒通常の指定席券/チケットレス指定席券(選択可能)
JRの駅で購入する場合
うれしートの指定席券は、JR駅の「みどりの窓口」や「みどりの券売機・みどりの券売機プラス」で直接買えます。
支払いには、現金のほか、クレジットカードが使えます。
この場合、一般的な紙の切符で発券されて、値段は530円(閑散期は330円)です。
インターネットで購入する場合
インターネットで「快速うれしート」の指定席券を購入する場合、JR西日本予約サイト「e5489」にアクセスします。
インターネットでは、「チケットレス指定券」だけでなく、紙の指定席券も買えます。
「e5489」で買えるうれしートの指定席券
通常の指定席券(紙) | 乗車日の1ヶ月前から当日まで |
チケットレス指定席券 | 乗車日の1ヶ月前から当日発車2分前まで。 |
紙の指定券は、予約したあとで、乗車するまでに指定券の現物を、駅の「みどりの窓口」か「みどりの券売機」で受け取らないといけません。
料金は、530円(閑散期330円)です。
支払い方法は、クレジットカードのほか、コンビニや駅払いも選べます(支払期限があります)。
「チケットレス指定席券」は、「e5489」の購入画面(提示用画面)が切符の代わりになります。
当日乗車した後、それを表示させたスマホ画面、または事前に紙に印刷しておいたものを、必要に応じて、乗務員に提示します。
このとき、スマホの充電切れなどで、画面提示ができないと指定券は無効になってしまいますので、注意してください。
「チケットレス指定席券」は、発車時刻の2分前まで発売しています。空きがあったら、乗車する直前に駅のホームで買うことも可能です。
クレジットカード払い限定で、値段は300円です。
ちなみに、チケットレスで予約した場合でも、希望の場合、駅の窓口や券売機で、紙の指定券を発行することもできます。値段はチケットレス料金のままです。
【参考】うれしート「チケットレス指定席券」の詳細はこちら(公式サイト)
JR西日本の予約サイト「e5489」の利用には、最初に「WESTER会員」への登録が必要です。公式サイトでいつでも行えます。
手続きは簡単で数分で完了します。登録料や会費など費用もかかりません。
JR西日本「快速うれしート」公式サイト
「快速うれしート」の時刻表など最新情報は、JR西日本の公式サイトで確認ください。
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