こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- JR西日本の「秋の大阪・堺おでかけパス」という切符を紹介します(内容、値段、発売期間、買い方、使い方)。
この秋から年末にかけて(9~12月)に、大阪の堺方面へ観光や仕事などで出かけるあなたは、JR西日本の「秋の大阪・堺おでかけパス」をチェックしてみてください。
これは、大阪・堺周辺のJRと、阪堺電車(チンチン電車)、堺市内の路線バスが乗り放題の格安の1日乗車券です。
ただ、「秋の大阪・堺おでかけパス」は、ICOCAとスマホが必要など、一般の切符とは買い方や使い方が変わっています。
ここでは、この点をふくめて、「秋の大阪・堺おでかけパス」の内容と値段、発売期間、購入方法、利用方法をまとめました。【2024年版】
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」ってどんな切符?
それでは、まず「秋の大阪・堺おでかけパス」ってどんな切符なのか、内容と特徴から紹介していきます。
購入・利用にスマホとICOCAが必要。
「秋の大阪・堺おでかけパス」の購入、利用には、次のものが必要です。
- インターネットにつながるスマホ(1人1台)
- ICカード「ICOCA(イコカ)」(JRの乗車)
- 「KANSAI MaaS」アプリ(切符の購入、特典利用)
- クレジットカード(切符代の支払い)
まず、スマホとICOCAが必須です。
そして、スマホに「KANSAI MaaS(関西マース)」というアプリをインストールしておくことが必要です。
「KANSAI MaaS(関西マース)」とは、JR西日本など関西の鉄道会社7社が共同で提供している関西でのお出かけに便利な機能をそなえたスマホアプリです。
「App Store」「Google Play」から無料ダウンロードできます。
ICOCAは、今使っていたり、持っているものがあればそれで大丈夫です。JR以外で購入したものでもOK。「スマートICOCA」や「モバイルICOCA」も使えます。
そして、事前に使うICOCAの番号を登録しておく必要があります(スマートICOCA、モバイルICOCAは不要。後述します)。
「秋の大阪・堺おでかけパス」の代金支払いは、クレジットカード限定です。
大阪・堺周辺のJRが1日乗り放題!
「秋の大阪・堺おでかけパス」では、下図の範囲で、JRの普通列車(新快速、快速を含む)が1日乗り放題です。
※「はるか」「くろしお」など特急列車には乗れません。別に特急券の購入が必要です。
阪堺電車、バス乗り放題「堺おもてなしチケット」がセット
「秋の大阪・堺おでかけパス」には、「堺おもてなしチケット(阪堺拡大版)」がセットになっています。
これは、チンチン電車こと阪堺電車の全線と、堺市内の南海バス(一般路線バス)が乗り放題できる1日乗車券です。
JRと組み合わせれば、堺市内のほとんどの場所へアクセスできます。
さらに「堺おもてなしチケット」には、対象の観光施設で割引など優待が受けられる特典がついています。
優待の対象施設
- 町屋歴史館「清学院」(入館料割引)
- 鉄砲鍛冶屋敷(入館料割引)
- 堺伝匠館(2,000円以上の商品購入で記念品進呈)
- さかい利晶の杜(千利休茶の湯館、与謝野晶子記念館の入館料割引)
- 妙国寺(拝観料割引)
- 南宗寺(拝観料割引)
- 堺アルフォンス・ミュシャ館(入館料割引)
- 大仙公園「日本庭園」(入園料割引)
- 堺市茶室伸庵(抹茶サービス利用で記念品進呈)
- 堺市博物館(入館料割引)
※上記の施設に行く場合は、最新の営業時間や休業日を確認ください。入れなくても切符代の返金などはありません。
ちょっとした堺のおみやげつき
「秋の大阪・堺おでかけパス」には、「堺おみやげチケット」も付いていて、ちょっとした景品?の詰め合わせ(下記)がもらえます。
- 堺どら焼き(さかい利晶の杜限定品)
- 堺の観光名所ポストカード
- 堺市オリジナルクリアファイル
- 阪堺電車マスキングテープ または 南海バスボールペン
さらに、次の2つのお店で飲食すると、優待サービスが受けられます。
「AOI NAPOLI UMISOBA(青いナポリ ウミソバ)」(ランチドリンクまたはグラスワイン 1杯サービス)
「SACAY TERRACE SALTO(サカイテラス サルト)」(ドルチェ1つサービス)
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」の発売期間と有効期間は?
「秋の大阪・堺おでかけパス」は、期間限定の発売です。
発売期間(買える期間)
有効期間(使える期間)
※JRは利用開始日の午前0時から最終日の終発まで乗り放題できます(日付をまたがる場合は、0時を過ぎて最初の下車駅の自動改札機を出るまで)。
※「堺おもてなしチケット」や「堺おみやげチケット」、その他の優待特典も、JRと同じ日に限って有効です。阪堺電車と南海バスは、利用当日の始発から終発まで乗り放題できます。
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」の値段はいくら?(注意点あり)
「秋の大阪・堺おでかけパス」の値段はこちら(1人あたり)。大人用のみの発売です。
大人 | 1,500円 |
参考までに、通常の運賃や料金をみておきましょう。
【通常の運賃・料金の例】
JRの主な区間 | 片道運賃 |
初乗り運賃 | 140~170円 |
大阪駅~堺市駅 | 320円 |
大阪駅~三国ヶ丘駅、百舌鳥駅 | 410円 |
大阪駅~鳳駅 | 480円 |
新大阪駅~堺市駅、三国ヶ丘駅 | 410円 |
新大阪駅~百舌鳥駅 | 480円 |
JR難波駅~堺市駅、三国ヶ丘駅、百舌鳥駅 | 230円 |
新大阪駅~大阪駅 | 170円 |
大阪駅~天王寺駅 | 210円 |
大阪駅~鶴橋駅 | 190円 |
堺おもてなしチケット | 片道運賃 |
堺おもてなしチケット(阪堺拡大版) | 1日800円 |
※阪堺電車(全線一律) | 230円 |
※南海バス(市内中心部) | 220~260円 |
「秋の大阪・堺おでかけパス」の値ごろ感がイメージできたかと思います。
使い方次第で、JRの利用だけでも元が取れます。
また、セットの「堺おもてなしチケット」は、普通に買うと800円します。単純にJR部分は700円とみなせます。これで1日乗り放題できるので、めちゃくちゃ安いです。
ただ、「秋の大阪・堺おでかけパス」の値段については、注意点があります。
一般的な乗り放題の1日乗車券は、買うときに代金を支払えば終わりです。範囲内なら、支払いなしで乗りまくれます。
ところが、「秋の大阪・堺おでかけパス」の場合は、JRに乗るごとに、ひとまず運賃を支払わないといけません。
つまり、切符代(1,500円)を払ったうえに、当日も乗った分の運賃を毎回払います(実際は、ICOCAの残高から引き落とされます)。
しかし、支払った運賃は、翌月末に全額まとめて「WESTERポイント」で返ってきます。要は、運賃を一時的に立て替えるようなかたちです。
金額的には損にはなりませんが、「秋の大阪・堺おでかけパス」を購入する前に、つぎの2つの点の確認しておいてください。
- 「切符代金1,500円+運賃」が予算として準備しておかないといけないこと。
- 運賃の返金は、現金ではなく「ポイント」であること。
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」はどこで買える?(買い方・購入方法)
「秋の大阪・堺おでかけパス」の発売は、「KANSAI MaaS(関西マース)」というアプリ内限定です。
利用する1ヶ月前から当日の16時まで購入できます。
支払い方法は、クレジットカードのみ。
アプリでの買い方は簡単です。
「KANSAI MaaS」アプリを開いて、「チケット」のなかから「秋の大阪・堺おでかけパス」を選んで、購入手続きを進めていきます。
最初に、購入数(1人分のみ)と利用予定日を選択し、最後にクレジットカード番号を入力して終了です。ほどなく確認メールが届きます。
利用日は、未使用で有効期間内でしたら、後で変更できます。手数料はかかりません。
ただ、払い戻しの場合は、手数料220円が発生します。
「KANSAI MaaS」を初めて使う際は、会員登録が必要です。
登録画面で規約同意したあと、メールアドレス認証⇒パスワード設定し、あなたの基本情報を入力します。
その項目はこちら。
- 名前(漢字、フリガナ)※必須
- 電話番号
- 性別 ※必須
- 生年月日
- 居住国
- 郵便番号
- アンケート(メールマガジンの要否、興味関心)
- ICカード番号(ICOCA、PiTaPa)
名前と性別だけが必須です。これだけで「KANSAI MaaS」のほとんどの機能が使えます。
「秋の大阪・堺おでかけパス」の購入には、電話番号、生年月日、郵便番号、ICOCA番号の登録が必要です。
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」の使い方は?(利用方法)
「秋の大阪・堺おでかけパス」の使い方(利用方法)も、一般的なJR切符とは変わっています。
特に、前もって準備することがありますので、確認しておいてください。
事前の準備、使うICOCAの登録
「秋の大阪・堺おでかけパス」を利用するに、実際に使うICOCAの番号を、利用開始するまでに、次の2か所への登録を済ませておく必要があります。
費用はかかりません。
利用開始後、終了後に登録すると遅いです。
ICOCAの番号は、カードの裏に記載されています(モバイルICOCAは管理画面に)。
ICOCA番号の事前登録先
- 「KANSAI MaaS」アプリ
- 「WESTERポイントサービス」(スマートICOCA、モバイルICOCAは不要)
なお、すでに登録済みでしたら、この手続きは不要です。
「KANSAI MaaS」アプリでへのICOCA登録は、「マイページ」でできます。
「WESTERポイントサービス」への登録は、次のいずれかの場所で行えます。スマートICOCAやモバイルICOCAを使う場合は登録不要です。
- スマホアプリ「WESTER」
- JR西日本公式サイト「WENTER会員サポート」ページ(パソコンからもOK)
- JR西日本の駅券売機(青色、ピンク色の機種)
これらのなかでは、駅の券売機が一番楽です。入力作業はなく、30秒ほどで完了します。
「秋の大阪・堺おでかけパス」の使い方
「秋の大阪・堺おでかけパス」を利用する当日は、まず「KANSAI MaaS」アプリにある購入済みの「秋の大阪・堺おでかけパス」を選んで「利用開始」します。
そのスマホと、登録済みのICOCAを持って、いざ出発です!
JRに乗るには?
「秋の大阪・堺おでかけパス」の乗り放題範囲で、JRに乗るときは、登録したICOCAを使います。
ICOCAは、乗車駅と下車駅の自動改札機「両方」で、タッチして出入りします。下車時に、残高から運賃が引かれます。
使い方は、このように普通どおりで、特別なことはありません。
ただ、タッチしなかったり、ちゃんとタッチできてなくてエラーが出たりすると、運賃がポイント還元されないので、普段より確実にタッチする意識が大切です。
もし、ICOCAの残高が不足している場合は、券売機や精算機でチャージ(入金)してから改札機にタッチします。
なお、ポイントで還元される運賃は、「秋の大阪・堺おでかけパス」の乗り放題範囲内で乗った分に対してです。
範囲の内と外をまたいだ乗車は、全区間が還元の対象外です。
このため、例えば、神戸や宝塚方面から堺へ行く場合、いったん乗り放題範囲の境目「尼崎駅」で降りて、ICOCAで改札機を出入りしないと、ポイントが付きません(帰りも)。
ポイントが返ってきたらICOCAにチャージ
「秋の大阪・堺おでかけパス」の乗り放題範囲で使った運賃は、その翌月末に「WESTERポイント(チャージ専用)」で返ってきます。
その「WESTERポイント」は、ICOCAに充填(チャージ)しないと使えません。
その手続きは、JR西日本の駅にある券売機、精算機、チャージ機で簡単に行えます。
チャージの期限は25カ月後。それを超えると、自動的に消えてしまいます。
なお、「モバイルICOCA」の場合は、スマホのアプリ上でチャージ操作ができます。
JR西日本の駅にチャージに行けない人は、「モバイルICOCA」の利用がおすすめです。
ICOCAにチャージしたあとは、1ポイント=1円として、ICOCAに対応している全国の鉄道やバスの運賃や、コンビニやスーパーなど加盟店での買い物や飲食の支払いに使えます。
阪堺電車やバスに乗るには?
阪堺電車や南海バスに乗るには、ICOCAではなく「堺おもてなしチケット」を使います。
「堺おもてなしチケット」は紙の切符で、「秋の大阪・堺おでかけパス」の利用当日に、下記の場所に立ち寄って、その現物を受け取ります。
その際は、KANSAI MAASアプリの「秋の大阪・堺おでかけパス」引き換え用画面を提示します。
「堺おもてなしチケット」受取場所
- 阪堺電車「天王寺駅前」乗車券発売所
- 大仙公園観光案内所(JR百舌鳥駅から徒歩約5分)
引き換えた「堺おもてなしチケット」は、その当日のみ有効です。
実際に阪堺電車、南海バスを利用する際は、降りるときに「堺おもてなしチケット」を運転手に見せます。
また、「堺おもてなしチケット」で優待が受けられる観光施設では、入口で提示します。
「堺おみやげチケット」の引き換えは?
「秋の大阪・堺おでかけパス」に付いている「堺おみやげチケット」は、KANSAI MAASアプリのなかにあります。
おみやげとの引き換えは、チケットを表示させたスマホの画面を、下記の場所で提示します。
さかい利晶の杜 (南海バス、阪堺電車「宿院」停留所から徒歩約1分)
また、飲食店「AOI NAPOLI UMISOBA」と「SACAY TERRACE SALTO」で優待を受ける際も、アプリ内にクーポンがありますので、それを店員に提示します。
JR西日本「秋の大阪・堺おでかけパス」公式サイト
「秋の大阪・堺おでかけパス」の最新情報は、JR西日本の公式サイトで確認ください。
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