こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 神戸市営地下鉄の「ICOCAポイント還元サービス」を紹介します。
神戸市営地下鉄では、2024年12月末で回数券が廃止されます。
これにあわせて、回数券に代わるものとして「ICOCAポイント還元サービス」が始まりました(12月1日~)。
これは、1ヵ月間に地下鉄をICカードのICOCA(イコカ)で利用した回数に応じて、運賃の一部がポイントで還元されるというものです。
ここでは、「ICOCAポイント還元サービス」の内容、還元率、利用方法(ポイントの貯め方、使い方)をまとめました。
回数券ほどお得ではないですが、同じ区間をちょくちょく乗るような場合は、ICOCAポイントサービスの利用をおすすめします。
神戸市営地下鉄の回数券は12月末で廃止。
神戸市営地下鉄では、2024年12月31日で回数券の発売を終了します(=廃止)。それまでに購入したものは、有効期限まで使えます。
必要な場合は、12月末に購入しておきましょう。
- 普通回数券(運賃10回分で11回利用)
- 昼間割引回数券(平日10時~16時+土休日、運賃5回分で6回利用)
- 土曜・休日割引回数券(運賃5回分で7回利用)
- 神戸電鉄との連絡回数券
※障碍者用、通学用(通信制学校、放送大学)の回数券は引き続き発売されます。
神戸市営地下鉄「ICOCAポイント還元サービス」とは?種類と還元率、回数券との違い
神戸市営地下鉄の「ICOCAポイント還元サービス」は、毎月1日から末日までの1カ月間に「ICOCA(イコカ)」で地下鉄を条件の回数以上利用すると、運賃の一部がICOCAポイントで戻ってくるというものです。
実質的には運賃の割引サービスになります。
その「ICOCAポイント」の種類と還元率はこちら。
普通ポイント | 同じ運賃の区間を月に11回以上乗車すると、11回目以降の運賃の10%の「ポイント」が付きます。 |
昼間ポイント | 平日10~16時(入場)、または土日祝(終日)に、同じ運賃の区間を月6回以上乗車すると、6回目以降の運賃の10%の「ポイント」が付きます。 |
土休日ポイント | 土休日に同じ運賃の区間を月6回以上乗車すると、6回目以降の運賃の20%の「ポイント」が付きます。 |
このように、ポイント還元を受けるには、ひと月の利用回数に条件があります。
例えば、普通ポイントの場合、乗車1~10回目は何も付きません。割引なしです。11回目からポイントが付きます。
利用回数は、地下鉄線内(下図)で片道1駅でも乗車すれば「1回」、往復だと「2回」とカウントします。
カウントは乗車した駅間ではなく「運賃区間」ごとに行います。
乗車した運賃区間 | 1日~末日の利用回数 |
210円区間 | ○回 |
240円区間 | ○回 |
280円区間 | ○回 |
310円区間 | ○回 |
350円区間 | ○回 |
380円区間 | ○回 |
410円区間 | ○回 |
そして、それぞれの利用回数をを月末に自動集計。
「普通ポイント」「昼間ポイント」「土日祝ポイント」それぞれで条件をクリアしていれば、翌月の15日にポイントが還元されます。
還元されたポイントは、ICOCAにチャージすることで、「1ポイント=1円」として、電車やバスの利用や、ICOCAに対応しているお店での支払いに使えます。
回数券との違い
ICOCAポイントサービスは、回数券ほどお得ではありませんし、100%代わりになりません。
たとえば、回数券は1回目の乗車から割引があります。でも、ICOCAポイントサービスでは月に6回、または11回以上乗ってはじめてポイント還元の対象になるので、地下鉄にそんなに乗らない人にはメリットがありません。
逆に、それ以上乗る場合は、多少でも実質割引になりますので、ICOCAポイントサービスの利用をおすすめします。
回数券 | ICOCAポイントサービス | |
利用区間 | 決まっている(○○円区間) | 決まっていない |
割引率・還元率 | 乗車1回目から9.9%(昼間16%、土休日28%)割引 | 乗車11回目から10%(昼間は6回目から10%、土休日は6回目から20%)のポイント還元。 |
有効期間・集計期間 | 購入日から3か月間 | 毎月1~末日の1カ月間 |
神戸市営地下鉄「ICOCAポイント還元サービス」に必要なものは?(利用登録)
神戸市営地下鉄の「ICOCAポイント還元サービス」を利用するには、ICOCAとその事前登録が必要です。
使うICOCAを用意します。
まず、ICOCAを用意します。
チャージ(入金)して使えるものなら、どんな種類でも大丈夫です。
神戸市営地下鉄以外の他社で購入したものや、定期券として使っているもの、他社のポイントサービスに登録しているもの、スマートICOCAやモバイルICOCAも使えます。
ただし、PiTaPaやSuicaなどICOCA以外の交通系ICカードは使えません。
ICOCAを持っていない場合は、神戸市営地下鉄をはじめJR西日本、関西の私鉄の駅券売機や窓口ですぐに買えます。
また、スマホがあれば、アプリ版の「モバイルICOCA」が便利です。Google、Appleの各ストアから無料でダウンロードできます。
利用するICOCAを登録します。
ICOCAの用意ができたら、それを「ICOCAポイント還元サービス」に利用登録します。
費用はかかりません。
登録は、地下鉄各駅の券売機、そのほか次の場所でもできます。
神戸市営地下鉄 | 全駅の券売機(谷上駅を除く) |
阪急電車 | 全駅の券売機(天神筋橋六丁目駅を除く) |
阪神電車 | 全駅の券売機 ※モバイルICOCA対応 |
神戸高速線 | 全駅の券売機 ※花隈駅以外はモバイルICOCA対応 |
山陽電車 | 全駅の券売機 |
能勢電車 | 川西能勢口駅の券売機 |
神戸電鉄 | 全駅の「のりこし精算機」 |
※利用登録できる券売機は一部の機種です。表示などを確認ください。
※谷上駅では神戸電鉄の「のりこし精算機」で登録できます。
※モバイルICOCAの「利用登録」は、神戸市営地下鉄と阪神電車、神戸高速(一部除く)で可能です。
すでに上記の鉄道会社のICOCAポイントサービスに登録している場合は、地下鉄での手続きは不要です。
逆に、地下鉄で登録すると、自動的に各社のICOCAポイントサービスも利用できるようになります。
実際の登録操作は、ICOCAを券売機に挿入(または受け皿に置く)して、画面表示にしたがって、次の3項目を入力します。
- 氏名(カタカナ)
- 生年月日
- 電話番号
利用登録が完了すると、その月の1日にさかのぼって、利用回数がカウントされます。
このため、いつ登録しても損得はありません。
「ICOCAポイント還元サービス」の登録は、このサービスが続く限り有効です。
ただし、最後に利用した月の翌月から12か月間、そのICOCAで乗車していないときは、自動的に登録が解除されます。その際は、発売機で再登録すればOK。
なお、登録した「電話番号」の最後の4ケタは、ポイント受け取り(チャージ)の際に必要な「確認番号」になります。
神戸市営地下鉄「ICOCAポイント還元サービス」の利用方法は?
次に、「ICOCAポイント還元サービス」の利用方法をみていきましょう。
乗車から、利用回数の集計、そして「ポイント」チャージまでの流れです。
乗り降りの際はICOCAを確実にタッチ!
地下鉄で「ICOCAポイント還元サービス」に登録しても、ICOCAの使い方自体は変わりません。
ただ、次の2つの点に注意が必要です。
- ICOCAは、利用登録したものを使うこと。
- ICOCAは、乗車駅と下車駅「両方」の自動改札機で「確実に」タッチすること。
「ICOCAポイント還元サービス」では、「利用回数」のカウントが重要です。
乗車駅と下車駅の改札機でそれぞれで1回ずつタッチして「利用回数1回」になります。
もし、どちらかでちゃんとタッチできていなくて、エラーが出たりした場合はカウントされません。
とくに、ラッシュ時などで改札機が混雑していると、タッチしたつもりでも、実際はそうなっていないことがありますので、注意が必要です。
毎月末に利用回数などが自動集計されます。
ICOCAで乗車した「利用回数」と「還元ポイント数」は、毎月末に1日からの利用実績をもとに自動的に集計されます。
以下は、利用回数カウントとポイント計算の例です。
【ポイント計算の例】「310円区間」を主に利用している場合
日 | 曜日 | 時間 | 乗車区間 | 運賃 | 普 | 昼 | 休 |
1日(月) | 8:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
18:30 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
4日(水) | 7:45 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
20:00 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
8日(日) | 10:00 | 名谷⇒県庁前 | 310円 | ○ | ○ | ○ | |
19:30 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | ○ | ||
9日(月) | 7:30 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
18:00 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
11日(水) | 8:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
15:45 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | |||
12日(木) | 11:00 | 名谷⇒新長田 | 240円 | ||||
14:00 | 新長田⇒名谷 | 240円 | |||||
14日(土) | 13:30 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ○ | |
21:00 | 県庁前⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ○ | ||
16日(月) | 10:30 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ||
20:30 | 三宮⇒三宮 | 310円 | ○ | ||||
18日(水) | 7:30 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
16:00 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | |||
21日(土) | 11:00 | 名谷⇒新長田 | 240円 | ||||
22:00 | 駒ヶ林⇒名谷 | 240円 | |||||
22日(日) | 9:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ○ | |
20:45 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | ○ | ||
23日(月) | 10:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ||
20:00 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
24日(火) | 14:00 | 名谷⇒学園都市 | 240円 | ||||
15:00 | 学園都市⇒名谷 | 240円 | |||||
25日(水) | 9:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
17:30 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
27日(金) | 11:00 | 名谷⇒板宿 | 240円 | ||||
14:30 | 板宿⇒名谷 | 240円 | |||||
28日(土) | 13:00 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | ○ | ○ | |
12:30 | 県庁前⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | ○ | ||
29日(日) | 10:00 | 名谷⇒大倉山 | 280円 | ||||
19:30 | 新長田⇒名谷 | 240円 | |||||
30日(月) | 8:45 | 名谷⇒三宮 | 310円 | ○ | |||
16:45 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ||||
31日(火) | 13:00 | 名谷⇒新神戸 | 350円 | ||||
15:00 | 三宮⇒名谷 | 310円 | ○ | ○ | |||
回数合計 | 27 | 13 | 8 |
先述の通り、「普通ポイント」は11回目から、「昼間ポイント」と「土日ポイント」は6回目からがポイント還元の対象になります。
上の例の「310円区間」については、3種類とも回数をクリアしていますので、下記の計算でポイントが還元されます。
普通ポイント | 17回×310円×還元率10% | 527ポイント |
昼間ポイント | 8回×310円×還元率10% | 248ポイント |
土休日ポイント | 3回×310円×還元率20% | 186ポイント |
還元ポイント合計(10P未満は切り捨て) | 961⇒960ポイント |
あと、この例では「240円区間」の利用(8回)も「昼間ポイント」も条件をクリアしています。こちらもポイント還元されます。
このように、地下鉄の同じ区間を週に2,3回以上往復するようなら、「ICOCAポイントサービス」に登録しておくと、多少でもお得です。
翌月15日以降にポイントをチャージします。
月末の集計で確定したICOCAポイントは、翌月の15日に付与されます。
ポイントは、そのままでは使えません。
あなたのICOCA残高に組み入れる「チャージ(積み増し)」という手続きが必要です。
「チャージ」は、翌日15日以降に地下鉄の駅券売機をはじめ下記の場所(利用登録できるところと同じ)で行えます。
神戸市営地下鉄 | 全駅の券売機(谷上駅を除く)※モバイルICOCA対応 |
阪急電車 | 全駅の券売機(天神筋橋六丁目駅を除く) |
阪神電車 | 全駅の券売機 ※モバイルICOCA対応 |
神戸高速線 | 全駅の券売機 ※花隈駅以外はモバイルICOCA対応 |
山陽電車 | 全駅の券売機 |
能勢電車 | 川西能勢口駅の券売機 |
神戸電鉄 | 全駅の「のりこし精算機」 |
※谷上駅でのチャージは、神戸電鉄の「のりこし精算機」で。
なお、ポイントの「チャージ」期限は3カ月後の末日までです。
例えば、9月中の利用で貯まったポイントは、10月15日に付与されます。チャージの期限は12月31日になります。
この期限を過ぎると、ポイントは消滅してしまいますので、注意してください。
ICOCAポイントをチャージする際の「確認番号」は?
ポイントの「チャージ」は簡単です。ICOCAを入れて、画面表示に従って操作するだけです。
ただ、その際に、4ケタの「確認番号」の入力を求められます。
この「確認番号」は、利用登録済みの電話番号の最後4つの数字になります。
【例】090-1234-5678の場合、確認番号は「5678」
チャージが済むと、ポイントはICOCAの残高に入ったので、すぐに1ポイント=1円として使えます。
ちなみに、チャージしたあとの残高には、使用の期限はありません。
神戸市営地下鉄「ICOCAポイント還元サービス」公式サイト
神戸市営地下鉄の「ICOCAポイント還元サービス」の最新情報は、公式サイトで確認ください。
PiTaPaの場合は、区間に関係なく、1日~末日で利用した運賃の合計(1,000円~)に応じて、割引があります。例えば、1か月に合計1,000円乗ったとすると、実際の請求は990円になります。
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