
こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- 「高野山おでかけきっぷ」という1日乗車券を紹介します(内容、値段、発売期間、購入方法)。
世界遺産の「高野山」へ、電車を利用して安く日帰りで出かけたい…というあなたは、期間限定発売ですが、「高野山おでかけきっぷ」という切符をチェックしてみてください。
これは、大阪、京都、神戸、姫路、奈良方面からのアクセスと、高野山の路線バスがセットになった乗り放題の1日乗車券です。
さらに、拝観料の割引などの特典も付いています。
それでいて、値段は激安で、例えば、大阪梅田からは、約2割もお得。往復の電車代よりも安いんです。
ここでは、「高野山おでかけきっぷ」の内容や値段、発売期間、購入方法を紹介していきます。【2025年版】

「高野山おでかけきっぷ」ってどんな切符?
はじめに「高野山おでかけきっぷ」がは、大阪、京都、神戸、姫路、奈良方面から高野山までアクセスの電車と山内バス(路線バス)が1日乗り放題の周遊切符です。
日帰り用です
「高野山おでかけきっぷ」は、日帰り用です。
宿坊に泊まるなどの旅行には使えません。
利用にはスマホが必要です。
「高野山おでかけきっぷ」は、スマホの画面に表示させたQRコードで乗り降りするデジタル乗車券です。
切符(現物)の発行はなく、スマホが切符になります(チケットレス)
このため、利用にあたっては、インターネットにつながるスマホが必須です。
なお、支払い方法はクレジットカード(一部のデビットカード)限定です。
※【2025年版】から磁気カード式の乗車券はなくなりました。
大阪、京都、神戸、姫路、奈良方面から1日乗り放題!
「高野山おでかけきっぷ」では、下記の大阪、京都、神戸、明石、姫路、奈良方面の各沿線から、途中、南海電車に乗り継いで、高野山へアクセスします。
「高野山おでかけきっぷ」の発売路線
- 阪急電車
- 阪神電車
- 大阪メトロ(地下鉄)・大阪シティバス
- 山陽電車
- 北大阪急行
- 神戸高速
- 京阪電車(京阪線)
- 近鉄電車(大阪府・奈良県内)
そして、南海高野線(難波駅~高野山駅)を含むアクセス区間で「乗り放題」できます(乗り降り自由)。
このため、高野山への行き帰りに途中下車したり、別の場所へ足をのばしたりといったことも可能です。
【参考】大阪難波、南海電車の沿線からは
大阪難波や泉州、南海電車の沿線からは、「高野山・世界遺産きっぷ」がお得です。1泊旅行にも使えます。
南海電車「高野山・世界遺産きっぷ」
高野山内の路線バスも乗り放題!
「高野山おでかけきっぷ」では、高野山内の路線バスも1日乗り放題(乗り降り自由)で利用できます。
高野山のなかは、1つの町になっていて、かなり広いです。
例えば、ケーブルカーの高野山駅から「金剛峯寺」や金堂や根本大塔などがある「壇上伽藍」までは約3kmあります。
弘法大師が今も瞑想を続けていると伝えられる御廟がある「奥の院」や、歴史上の有名人の墓所が集まっている「奥の院参道」は、さらに距離があります。
このため、高野山の各地を、南海りんかんバスの路線バス(高野山内線)が結んでいて、便利に移動できます。
後述しますが、このバスの運賃は高めなので、この乗り放題はお値打ちです。
金剛峯寺拝観料2割引など優待特典付き!
「高野山おでかけきっぷ」には、対象の拝観施設や飲食店、お土産物店など(合計17か所)で料金の割引など優待が受けられる特典が付いてます。
優待対象の拝観施設と内容
金剛峯寺 | 拝観料が2割引 |
霊宝館 | 拝観料が大人200円割引、小中生100円割引 |
金堂 | 拝観料が2割引 |
根本大塔 | 拝観料が2割引 |
【参考】通常の拝観料
金剛峯寺 | 一般:1,000円、小学生:300円 |
霊宝館 | 一般:1,300円、高校・大学生:800円、小・中学生600円 |
金堂 | 一般:500円 |
根本大塔 | 一般:500円 |
このほかの対象施設・お店や優待特典の内容の最新情報は公式サイトで確認ください(下方にリンクがあります)。
「高野山おでかけきっぷ」の発売期間と有効期間は?(2025年版)
「高野山おでかけきっぷ」は冬場を除いた期間限定発売の切符です。
発売期間(買える期間)
2025年(令和7年)4月1日~11月30日
有効期間(使える期間)
2025年(令和7年)4月1日~11月30日のうち、購入日から3カ月以内の好きな1日間(最終利用可能日は11月30日)。
※利用当日は始発から最終まで乗り放題できます。
※優待特典は電車の利用と同じ日に限って受けられます。
乗り放題「高野山おでかけきっぷ」の種類と値段は?(2025年版)
「高野山おでかけきっぷ」の種類と値段、それぞれの有効区間(乗り放題できる範囲)は以下の通りです。
発売は大人用のみで、子供用はありません。
種類 | 値段 | 乗り放題の範囲 |
【阪急版】 大阪・京都・宝塚・神戸方面から (難波駅・中百舌鳥駅・天下茶屋駅のりかえ) |
3,700円 |
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【阪神版】 大阪・西宮・神戸方面から(難波駅のりかえ) |
3,600円 |
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【大阪メトロ版】 大阪市内から(難波駅・中百舌鳥駅・天下茶屋駅などでのりかえ) |
3,600円 |
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【山陽明石以東版】 神戸・明石方面から(難波駅乗り換え) |
3,950円 |
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【山陽全線版】 姫路・高砂方面から(難波駅乗り換え) |
4,250円 |
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【北大阪急行版】 箕面萱野・千里中央方面から(難波駅・中百舌鳥駅・天下茶屋駅のりかえ) |
3,700円 |
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【神戸高速版】 神戸方面から(難波駅乗り換え) |
3,650円 |
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【京阪版】 京都、枚方方面から(淀屋橋駅など⇒難波駅乗り換え) |
3,800円 |
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【近鉄版】 奈良方面から(大阪難波駅、河内長野駅乗り換え) |
3,900円 |
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乗り放題「高野山おでかけきっぷ」はどれくらい安い?
それぞれの「高野山おでかけきっぷ」の値段がどれくらい安いのか、気になるところだと思います。
具体的にみていきましょう。
まず、大阪~高野山の南海電車の通常運賃は、ケーブルカー込みで、下記のとおりです。
【普通運賃】
難波駅・新今宮駅・天下茶屋駅~高野山駅 | 片道1,430円(往復2,860円) |
そして、高野山のなかを山内バスで移動した場合の運賃はこちら。
高野山駅~千手院橋・金剛峯寺 | 片道360円 |
高野山駅~一の橋口・奥の院口 | 片道410円 |
高野山駅~奥の院前 | 片道510円 |
千手院橋~一の橋口・奥の院口 | 片道160円 |
千手院橋~奥の院前 | 片道270円 |
1日フリー乗車券 | 乗り放題1,100円 |
※「千手院橋」は金剛峯寺、霊宝館、金堂、根本大塔、「一の橋口」「奥の院口」は歴史上の人物の墓所が集まる奥の院参道の最寄りの停留所です。
このように、案外高めです。
「高野山おでかけきっぷ」では、この山内バスが1日乗り放題なので、「1日フリー乗車券」の1,100円相当分が含まれていることになります。
これと大阪からの南海電車の往復を合計すると、
南海電車の往復(難波駅~高野山駅) | 2,860円 |
山内バス1日フリー券 | 1,100円 |
通常合計 | 3,960円 |
すでに、この部分だけで「高野山おでかけきっぷ」の方が安いか、同じくらいの金額です。
言うまでもなく、「高野山おでかけきっぷ」には、大阪、京都、神戸、姫路、奈良方面の出発駅から南海電車との乗り換え駅(難波駅や天下茶屋駅など)までの電車代も含まれています(実際は乗り放題)。
ということは、出発駅~南海電車の難波駅・天下茶屋駅の電車代は「実質無料」「タダ同然」という見方もできます。
この上さらに、拝観料が2割引きになる特典もありますので、これはめちゃくちゃお得です。
参考までに、主な駅から「高野山おでかけきっぷ」を使った場合と使わない場合の費用を比べてみました。
※近鉄「大和八木駅」「大阪あべの橋駅」は「河内長野駅」乗り換えの場合。その他は「難波駅」で乗り換え。
発着駅 | 高野山往復 | バス1日券 | 通常合計 | 高野山1dayパス |
河原町駅 | 4,160円 | 1,100円 | 5,260円 | 3,700円:30%割引 |
宝塚駅 | 3,920円 | 5,020円 | 3,700円:26%割引 | |
神戸三宮駅 | 3,700円 | 4,800円 | 3,600円:25%割引 | |
梅田駅 | 3,340円 | 4,440円 | 3,600円:19%割引 | |
明石駅 | 4,960円 | 6,060円 | 3,950円:35%割引 | |
姫路駅 | 5,740円 | 6,840円 | 4,250円:38%割引 | |
千里中央駅 | 3,720円 | 4,820円 | 3,700円:23%割引 | |
新開地駅 | 3,980円 | 5,080円 | 3,650円:28%割引 | |
枚方市駅 | 3,940円 | 5,040円 | 3,800円:24%割引 | |
奈良駅 | 4,220円 | 5,320円 | 3,900円:27%割引 | |
大和八木駅 | 3,900円 | 5,000円 | 3,900円:22%割引 | |
あべの橋駅 | 3,740円 | 4,840円 | 3,900円:19%割引 |
ご覧の通り、これからの駅からだと、20%以上という高割引率もさることながら、往復の電車代よりも「高野山おでかけきっぷ」が安いことがわかります。
繰り返しになりますが、行き帰りとも乗り放題なので、乗り降りすればするほど、お得さがマシます。
QRコード式「高野山おでかけきっぷ」はどこで買える?(購入方法)
「高野山おでかけきっぷ」は、インターネットの「スルッとQRtto(クルット)」という乗車券販売サイトで取り扱っています。
スマホやパソコンからアクセスして、購入できます(24時間OK)。
操作も簡単です。
支払い方法はクレジットカードのみです。
ただ、デビットカードも使える場合があります(登録してみて、支払いできればOK)。
※購入した後で取り消し(払い戻し)したいときは、購入後3カ月以内で「利用開始」の操作前でしたら、手数料なしでインターネット上で手続きできます。実際の返金は、カード会社の処理タイミングによります。
QRコード式「高野山おでかけきっぷ」の使い方は?(利用方法)
「高野山おでかけきっぷ」は使い方も簡単です。
利用当日(午前3時以降)は、最初にあなたのスマホから「スルッとQRtto」にアクセスして、購入した「高野山おでかけきっぷ」の「利用開始する」をタップ(押下)します。
すると、「高野山おでかけきっぷ」のQRコードが画面表示されます。
これ以降、電車を利用する際は、駅の「QR」の表示がある改札機の読み取り場所に、QRコードを画面に表示させたスマホを直接タッチして出入りします。
※改札機のすべてが「QR」対応とは限りません。
なお、QRコードの表示にはタイムリミット(1分間)があります。乗車から下車までずっと表示しっぱなしにはできません。
高野山内バスでは、「高野山おでかけきっぷ」のスマホ画面を下車する際に運転手に提示します。
優待特典の拝観施設やお店では、同じく「高野山おでかけきっぷ」のスマホ画面を、係員や店員に提示します。
「高野山おでかけきっぷ」公式サイト
「高野山おでかけきっぷ」の詳細や最新情報については、各鉄道会社の公式サイトで確認ください。
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阪急電車の公式サイトへ |
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阪神電車の公式サイトへ |
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大阪メトロの公式サイトへ |
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北大阪急行の公式サイトへ |
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山陽電車の公式サイトへ |
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京阪電車の公式サイトへ |
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近鉄電車の公式サイトへ |
【参考リンク】
大阪(難波)から高野山へは南海電車でスムーズに行けますが、急行で片道約110分(特急は約90分)かかるうえに、高野山の中がこれまた広いので、日帰りだと姫路など遠方の出発地によっては、忙しい行程になってしまいます。
しかし「高野山おでかけきっぷ」の安さは魅力なので、せっかくなら日帰りでも出かけてみたい場所です。電車代が安くつくので、浮いた分で特急を利用するのも選択肢です。
日帰りで出かけて、高野山で長く時間がとれないときは、効率よくめぐるために、あらかじめ目的やテーマをある程度決めて「予習」しておいた方が良いです(特に有名人の墓所の場所)。そして、高野山に着いたら、山内バスを上手く使って効率よく移動しましょう。
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