こんなお悩みにお答えします。
【この記事の内容】
- JR西日本の50歳以上向け「西日本グリーンきっぷ」というお得な切符を紹介します(内容、値段、発売期間、購入方法)。
あなたが50歳以上で、西日本(関西、北陸、中国、福岡)方面へ、新幹線やJRの特急列車で旅行を計画しているのでしたら、JRの「西日本グリーンきっぷ」という切符に注目ください。
この「西日本グリーンきっぷ」は、50歳以上の限定のJR西日本全線の乗り放題切符です。
2名以上での利用が条件ですが、新幹線や特急のグリーン車にも乗れて、しかも値段が格安でお得なんです。
ここでは、「西日本グリーンきっぷ」の内容と値段、発売期間、購入方法(買い方)、そして注意点をまとめました。
JR「西日本グリーンきっぷ」ってどんな切符?
50歳以上の「おとなび会員」向け。
JR「西日本グリーンきっぷ」は、50歳以上で、なおかつ「おとなび」の会員しか買えない(使えない)切符です。
「おとなび」とは、JR西日本が50歳以上を対象に、お得な切符や旅行プランを提供している会員制の旅行情報サイトです。
JR西日本の予約サイト「e5489」に会員登録していて、年齢が満50歳になれば、あなたの意思に関係なく、自動的に「おとなび」にも登録されます。
でも、登録されたからといって、登録料や会費などは一切かかりません。
勧誘や広告もほどんどなく、デメリットはありません。
逆に、一般発売されていない格安な旅行商品や切符が買えるので、メリットしかないです。
非常にゆる~い会員制度なので、警戒不要です。
「e5489」とは、インターネットでJR西日本の新幹線や特急列車の予約や切符の購入ができるサイトです。
利用には会員登録が必要で、いつでもすぐに手続きできます。その際、50歳以上でしたら、同時に「おとなび」会員にも登録されます。
JR西日本の全線が乗り放題!
「西日本グリーンきっぷ」では、JR西日本の全線が、3日間か5日間乗り放題できます。具体的な範囲は下図の通りです。
乗り放題の範囲 |
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「西日本グリーンきっぷ」は、普通列車(快速も)はもちろん、山陽新幹線と特急列車の「自由席」も乗り放題です。
予約不要で、当日飛び乗りもOK。
ただし、特急列車の中には「自由席」の設定がない「全車指定席」のものがあります。
これに予約なしで乗ってしまうと、通常(正規)の指定席料金が別にかかってしまいます。事前に確認しておいた方が無難です。
さらに、新幹線と特急列車の「グリーン席」と「指定席」も、合計6回まで利用できます(後述します)。
また、「西日本グリーンきっぷ」は、JR西日本の切符なので、他社の鉄道には乗れません。
ただし、鳥取方面の智頭急行全線と、北陸のIRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道の一部の区間だけは利用できます。
IRいしかわ鉄道、あいの風とやま鉄道の下記区間は、JRの七尾線(和倉温泉方面)、氷見線、城端線に乗る場合に限って、通過利用できます。
途中の駅で乗り降りできません。もし下車すると通常の運賃が発生します。
- 金沢駅~津幡駅(IRいしかわ鉄道)
- 富山駅~高岡駅(あいの風とやま鉄道)
なお、金沢駅、津幡駅、富山駅、高岡駅では下車(改札の外へ出る)できます。
グリーン車と指定席が最大6回利用可能!
先にも触れましたが、「西日本グリーンきっぷ」は、新幹線や特急のグリーン車(グリーン席)を、最大6回利用できます。
グリーン車のない列車や、グリーン席が満席で取れなかった場合は、普通の指定席を利用できます。この場合も「1回」と数えます。
つまり、グリーン席と普通指定席とを合わせて最大6回利用できるということです。
回数のカウントは、基本的に1列車1座席の利用で「1回」です。
目的地まで2本の列車を乗り継ぐ場合は「2回」です。ただし、例外もあります(後述)。
7回目以降は、通常(正規)のグリーン料金、指定席料金を追加で払うと利用できます。
利用は2人以上で。
「西日本グリーンきっぷ」は、2人以上での利用が必要です。
同行者も「おとなび」会員でないといけません。
そして、JRの利用は、みんなが同じ駅から出発して、同じ列車に乗って、同じ経路で移動して、同じ駅で下りる必要があります。
駅レンタカーの利用が特別割引に。
「西日本グリーンきっぷ」には、駅レンタカーを割引価格で利用できる特典が付いています。
対象車種 | Sタイプ(1000~1300㏄、5人定員)。フィット、デミオ、ノート、ヴィッツなど。 |
優待料金の例 | 日帰り利用:通常約6,000円⇒4,100円(免責補償料、消費税込み)。2日以上のプランもあります。 |
利用できる回数 | 切符の有効期間内に、1グループ1回 |
利用できる地区(営業所) | JR西日本の営業地域内、博多駅、小倉駅 |
駅レンタカーを利用するには、予約が必要で、自分で直接、予約センターに連絡します。
その際に「西日本グリーンきっぷ」を使う旨を伝えます。そして、当日は、現地で「西日本グリーンきっぷ」(同行者の全員分)を提示して、料金を支払いします。
なお、在庫の台数が限られていますので、満車でレンタルできないこともありえます。
JR「西日本グリーンきっぷ」の値段は?
それでは、JR「西日本グリーンきっぷ」の値段はこちら(一人あたり)。
3日間用 | 25,000円 |
5日間用 | 30,000円 |
繁忙期、閑散期など時期に関係なく、この値段です。
3日用、5日用となっていますが、日数をまるまる使わなくてもかまいません。
区間によっては、日帰り1往復するだけでも、お得です。
「西日本グリーンきっぷ」の値ごろ感をイメージしやすいように、JR西日本の主な区間の通常の運賃・料金を挙げてみました。
【片道の普通運賃・料金の例(通常期・片道)】
利用区間 | 普通指定席 | グリーン席 |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~岡山駅 | 6,460円 | 8,730円 |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~広島駅 | 10,950円 | 14,610円 |
【新幹線のぞみ】新大阪駅~博多駅 | 16,020円 | 22,090円 |
【特急】大阪駅~金沢駅 | 7,790円 | 11,450円 |
【特急+新幹線】大阪駅~富山駅 | 9,590円 | 14,290円 |
【特急+新幹線】大阪駅~糸魚川駅 | 11,240円 | 17,440円 |
【特急】大阪駅~和倉温泉駅 | 9,360円 | 13,020円 |
【新幹線】金沢駅~富山駅 | 3,390円 | 4,160円 |
【新幹線のぞみ+特急】新大阪駅~岡山駅~松江駅 | 12,490円 | 17,030円 |
【特急】大阪駅~智頭駅~鳥取駅 | 7,220円 | 10,020円 |
【新幹線+普通】新大阪駅~新山口駅~東萩駅 | 15,690円 | 20,560円 |
【新幹線+特急】新大阪駅~新山口駅~津和野駅 | 16,530円 | 21,400円 |
【特急】大阪駅~城崎温泉駅 | 6,140円 | 8,410円 |
【特急】大阪駅~白浜駅 | 5,810円 | 8,080円 |
【特急】新大阪駅~新宮駅 | 7,790円 | 11,450円 |
【フェリー】宮島口~宮島(自由席) | 180円 |
※通常の指定席特急料金は時期によって変動します(通常期より最繁忙期は+400円、繁忙期は+200円、閑散期は-200円)。
「西日本グリーンきっぷ」は、指定席でもお得ですが、やっぱりグリーン車がお値打ちです。
ちなみに、通常のグリーン料金は、このようになっています(北陸新幹線以外)。
【グリーン料金の例】(片道)
100キロまで | 1,300円 |
101~200キロ | 2,800円 |
201~400キロ | 4,190円 |
501~600キロ | 5,400円 |
601~800キロ | 6,600円 |
※「西日本グリーンきっぷ」で、北陸新幹線の「グランクラス」は、追加料金を払っても利用できません。
JR「西日本グリーンきっぷ」の発売期間と有効期間は?
発売期間(買える期間)
「西日本グリーンきっぷ」は、下記の期間限定の発売となっています。
3日用 | 2023年(令和5年)4月11日~2024年(令和6年)2月20日(2月27日利用開始分まで) |
5日用 | 2023年(令和5年)4月11日~2024年(令和6年)2月18日(2月25日利用開始分まで) |
有効期間(使える期間)
3日用 | 2023年(令和5年)4月21日~2024年(令和6年)2月29日のうちの連続する3日間 |
5日用 | 2023年(令和5年)4月21日~2024年(令和6年)2月29日のうちの連続する5日間 |
※利用開始日の午前0時から最終日の終電まで乗り放題できます(最終日の0時以降出発の指定席は予約できません)。
JR「西日本グリーンきっぷ」はどこで買える?購入方法(買い方)と注意点
購入はインターネット「e5489」限定。
「西日本グリーンきっぷ」は、インターネット限定発売です。駅や旅行会社では買えません。
スマホやパソコンから、JR西日本の予約サイト「e5489」にアクセスして、「西日本グリーンきっぷ」を申し込みます(予約、購入)。
あなたが、すでに会員になっていて、50歳以上なら「おとなび」会員です(「e5489」にログインすると、表示されています)。
初めて、「e5489」を利用する場合は「WESTER会員」への登録が必要です。費用は一切かかりません。手続きは簡単で、5分ほどで完了します。メールアドレスを用意ください。
このとき、年齢が満50歳以上でしたら、自動的に「おとなび」会員にも登録されます。
買えるのは7日前まで!
「西日本グリーンきっぷ」が買えるのは、利用する日(出発日)の1ヶ月前から7日前までとなっています。
このため、急な旅行や出張には向いていません。
支払い方法は、クレジットカード、駅払い、コンビニ払いから選べます。クレジットカード以外の場合は、支払期限までに入金しないと取り消しになります。
3人分まで同時購入できます。
繰り返しになりますが、「西日本グリーンきっぷ」は、本人を含めて同時に3人分まで購入できます。
この場合も同行者全員が「おとなび」会員でないといけません。
購入後は切符の受け取りが必要。
「西日本グリーンきっぷ」は、インターネットで買いますが、チケットレスではありません。
出発当日の乗車するまでに、駅の「みどりの窓口」や「みどりの券売機」に寄って、「西日本グリーンきっぷ」の現物(紙)を受け取る必要があります。
この現物が無いと、乗車できません。
列車の予約や変更について
列車の予約
「西日本グリーンきっぷ」を購入したあと、利用する列車(グリーン席・指定席)を予約します。
切符を受け取る前は | 「e5489」で行います。 |
切符を受け取った後は | 駅の「みどりの窓口」や「みどりの券売機」で行います。 |
予約できる回数は、先述の通り、グリーン席と普通指定席を合わせて、最大6回です。
1列車1座席の利用で「1回」とカウントします。
ただし、目的地までの途中駅で、改札から駅の外に出ないで、列車を乗り換える(乗り継ぐ)場合は、次のようにカウントします。
ややこしいですが、切符の現物の受け取り前と後で違います。
乗り継ぎパターン |
切符の受取前 | 切符の受取後 |
「e5489」で予約 | 駅で予約 | |
新幹線⇔新幹線 | 2回 | 1回 |
特急⇔特急 | 2回 | 1回 |
新幹線⇔特急 | 2回 | 2回 |
新幹線と特急をまたぐ乗り継ぎ以外は、切符の受け取り後に駅で予約した方が、回数の節約になります。
予約の変更・取り消し
予約した列車を変更したり、取り消す場合は、切符の受け取り前なら、「e5489」で操作できます。手数料はかかりません。
ただし、購入時の支払い方法によって、取り扱いに違いあります(下表)。
切符を受け取った後は、予約の変更、取り消しはできません。
旅行の予定が固まっていないまま出発する場合は、指定席の予約は駅でやる方がいいかもしれません。
【指定席の取り扱いまとめ】
切符の受取前 | 切符の受取後 | |||
支払い方法 | クレカ | クレカ以外 | クレカ | クレカ以外 |
指定席の予約・追加 | ○ | ○ | ○(駅で) | ○(駅で) |
予約済み指定席の変更・取消 | ○ | ○ | × | × |
利用開始日の変更 | ○ | × | × | × |
券種の変更(3日⇔5日) | ○ | × | × | × |
※詳細な取り扱いは、JR西日本の公式サイトで確認ください(下方にリンクがあります)。
「西日本グリーンきっぷ」の払い戻し
「西日本グリーンきっぷ」は前売りなので、買った後で旅行を取り消さないといけなくなることもあると思います。
その際の払い戻しは、全て未使用で、有効期間内(最初の予約列車が出発するまで)の場合に限って受けられます。その際、手数料が1人2,260円かかります。
切符受け取り前は「e5489」で、受け取り後は駅の「みどりの窓口」で手続きします。
払い戻しした後、切符の利用者が1人になったら使えません。
また、切符を使い始めてから(改札済み)は、何があっても(運休や遅延が理由でも)、払い戻ししてもらえません。
JR「西日本グリーンきっぷ」公式サイト
「西日本グリーンきっぷ」の最新情報、「e5489」や「おとなび」の登録については、JR西日本の公式サイトで確認ください。
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